■褒められる理由
我が家では犬を飼っているのですが、私が帰ると全力でしっぽを振って玄関で待ってます。
あれは可愛いですよね。
お〜。よしよし。寂しかったか? お迎えありがとうね
って頭をなでたり抱き上げたりしてやりたくなりますよね。
ほとんどの犬の飼い主さんは、「散歩でいろいろなコを見るけど、ウチのコが一番かわいい!」って思ってますよ、絶対。たとえどんなにチンクシャでも…。
なにかの心理学の本にあったのですが(出典失念)、「犬は愛情表現をストレートにする。『あなたが大好きです』と言われて『お前は嫌いだ』と言い続けられる人はいない」みたいな事が書いてありました。つまり、全力で愛情表現をする相手に対して、悪い感情を抱くことはまず無いんです(「返報性」っていいます)。
同じことを仕事でもやればいいわけです。
だからと言って、しっぽは人間にはないので、しっぽをふるわけにも行きませんし、舌をだして「ハアハア」すれば思いっきり引かれますね。異性にやったらセクハラですし。
■スピードのコントラスト効果
ある仕事があったとして、「いつまでにできる?」と聞かれた場合、相手はすぐにやってもらえることを期待してます。これに対して、実際にやれる期間というのは、それだけをやっているわけではないので、相手の期待通りというわけには行きません。
「いま、××と○○の仕事があるので、3日後でもいいですか?」
こんなふうに応えることになります。
相手はちょっとがっかりしますが、その他の仕事をやめろというわけにもいかないので、「わかった」と引き下がります。
ここが第1のポイント。
相手の期待を悪い方向に裏切る
わけです。ただし、大きく裏切ってはいけません。
相手が実はマージンを持っている場合もあるので、その我慢の限界ギリギリあたりを探りだします。
で第2のポイントは
その仕事を圧倒的に短期間でやる
こと。たとえば「3日かかる」と言ったら「翌朝には完了させる」わけです。
これで相手に強烈なメッセージを送ることができます。
忙しいけど、あなたのために頑張りました
と。完了の連絡は残業時間遅くか、朝相手が出勤前くらいがいいです。連絡のメールも押し付けにならない程度に自分の努力をほのめかしてください。
「3日かかる」と言われると、相手の期待値は「3日で完了する」という具体的な数字になります。それを圧倒的に早く完了するためにはこちらが相当無理をしないといけないんですね。それを「頑張ってやりました」と報告すれば、相手は「自分のお願いを優先してくれたんだな」と思います。
でも実際は普通にやっただけですけどね(元がサバをよんでる)。
完了メールも、送信時間予約ををしただけ。
口頭報告も朝は相手よりちょっと早く出てきて、相手の出勤と同時に席に行って報告するだけです。
これだけで、相手は感謝してくれます。
期待値と実績のギャップのコントラスト効果
が相手に感謝をされるコツです。感謝されれば、「○○さん(あなた)、ありがとう」と言ってもらえますよね。「よくやってくれた」と褒められることになります。
褒められるのは直接でも間接でも、影でも日なたでも構いません。巡り巡ってあなたのところに届きます。
■褒められる環境を作る
これはひとつの例ですが、実際人間の感情はある程度コントロールできます。そのやり方のヒントは「心理学」にあります。
感謝されるためには相手に
満足+αの感情を持ってもらえればいいです。この「+α」は「期待値」と「実績値」の差です。
感謝をしてもらえるような行動をして、それが相手に伝えれば期待した結果を得ることができます。100%ではありませんが、なにもしないより確率はぐんと上がります。
※「伝わる」のではなく「伝える」ところに注意。
ただし、いつもやってはいけません。相手が慣れてしまい、期待値が上がってしまいますから。
たまにやるのがいいんですよ。
さて最初の質問。
あなたは褒められる環境づくりをしてますか?
今日からやってみましょ。
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