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サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

ファンクショナリティマトリクス


会社でなにかのソリューションをプレゼンしている時に「それですべての要件を満たしているのか?」と聞かれることがあります。

こういう時に便利なのだけど、意外と知らない人が多い、ファンクショナリティ・マトリクスをご紹介します。

本記事は以下の本を参考にしてます。

 『プロジェクトを変える12の知恵
 


■ファンクショナリティ・マトリクスとは


★――――――――――――――――――――――――――

フアンクショナリティ・マトリクスはシステム機能の要件定義に欠かせないツールです。
ケンブリッジの要件定義の流儀は二つ。一つは「やらないこと」を明記すること、もう一つは「やる」「やらない」を決めるプロセスを徹底的に見える化することです。
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私はこの FM というツールが大好きです。好きなところはたくさんあるのですが、三つに絞って説明します。

・ひと目で全体を把握できるそれほど規模の大きくないシステムなら、システム機能要件全体が A4 一枚に収まってしまいます。この一枚でシステム全体を眺められます。お客様やメンバーとコミュニケーションを取るためのツールとして、とても使い勝手に優れています。
・実現ステージが一目瞭然色分けされているので、機能の実現ステージがひと目で分かります。全体が白っぽいと「第一ステージで実現する割合が多いな」とか、「この機能のグループはまるごと第二ステージだなあ」とかです。
・やらないことが書いてある
 第1ステージで実現する機能だけでなく、その後のステージで実現する機能や、やらないことに決めた昨日も書いてあります。これにより、やらないことに決めた機能についても、検討したけど結局やらないことに決めた、というプロセスを記録できるのです。

影山明著 『プロジェクトを変える12の知恵

影山明(著) 『プロジェクトを変える12の知恵
――――――――――――――――――――――――――★


これは私的な感想からしても非常に強力なツールです。

ファンクショナリティ・マトリクスの書き方については、私ごときが説明するよりも、以下のWebページを参照していただいたほうがよほど正確なので、こちらを参照してください。

 ファンクショナリティ・マトリクス


■全部検討したのか?


この参考Webを見てもらえればわかるように、縦軸にすべての要件を書き出しておき、横軸に対応する機能を書き出しておくと、ある要件を満たすために、横軸のいくつかの機能が連動して結果として達成できることが容易にわかります。

この表を見せれば、「これが全てです」というのが一目瞭然。

大体の場合は、これで無味乾燥な質問はシャットアウトできます。

また、仕様を検討する際にも、ファンクショナリティ・マトリクスを埋めてみれば、検討漏れに嫌でも気が付きます。

■ほとんどすべてのビジネスに応用できる


本記事では、私の専門であるアプリケーションソフトの開発を念頭に書きましたが、あらゆるビジネスに対して応用が可能です。
※だから、コンサルタントが活用するのでしょうけど。

たとえば、

 ある顧客の要望を実現するのに、どの様な部門がどのような活動をすればいいのか

であれば、縦軸に顧客の要望を羅列し、横軸に関係部門を羅列して、それぞれの要求に対して、どの部門がどのようなことをすれば、すべての要求が満足できるのかがはっきりわかります。その上で、それにかかるコストとそれをすることによるベネフィット(利益)がどうなるのかを好いてすることはすごく簡単な事になります。

応用範囲がやたら広く効果が高い割に、使い方はいたって簡単というフレームワークのひとつです。


■参考図書 『プロジェクトを変える12の知恵


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著者 :影山明
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