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サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

発想法:ブレインストーミングの欠点列挙法と希望点列挙法


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プレイン・ストーミングの効果をさらに高め、実践的にするためGE(ゼネラル・エレクトリック)社の子会社が考案したものが、欠点列挙法希望点列挙法です。

どちらも、プレイン・ストーミングを2 回行います。
欠点あるいは希望点だけをピックアップするブレイン・ストーミングとそれを解消・実現するブレイン・ストーミングです。

欠点列挙法は、ブレイン・ストーミングを行う際に、テーマに沿って欠点や欠陥をたくさんあげます。つまり「あら探し」をするわけです。

たとえば、「うちの新人社員」というテーマを決め、あら探しをして、欠点をどんどんあげていきます。「あいさつがろくにできてない」「やる気が感じられない」「報告が足りない」など山ほど出てくるでしよう。この手の作業は「あら探し」が得意な人は嬉々として取り組むはずです。これが1 回目のブレイン・
ストーミングです。

次に、それらの欠点や欠陥の巾で特に重要なものをピックアップして、その改善・克服する方法を2 回目のブレイン・ストーミングで考えます。

「あいさつが気持ちよいと思う新人を表彰する」「あいさつの重要性を書いたポスターを壁に掲ボする」「朝会を励行し、まずは朝一番であいさつを実践する」など改善方法をどんどん出していきます。

希望点列挙法は、欠点列挙法が現状の「改善型ブレイン・ストーミング」だとすれば、最初に「理想」を決定して、それを実現させるための具体的な手法を検討する「改革型ブレイン・ストーミング」です。

先の「うちの新入社員」というテーマであれば「若々しく明るい」「自ら行動する自律型」「先輩や上司と密なコミュニケーション」「指摘された部分を素直に受け止めすぐに改善」「前例にとらわれない奇抜なアイデアが出る」「卓越した業績」などが出てくるでしょう。

そして、それらの中で重要なものに絞って、さらに2 回目のブレイン・ストーミングでそれを実現させるアイデアを出していきます。

欠点列挙法も希望点列挙法も、テーマは新商品開発、業務改善、人事採用、マーケティング、事業副画などなんでもありです。
ブレイン・ストーミングがうまくいかない場合は、こうしたフレームワークを使ってみるのも有効だと思います。

永田豊志(著) 『発想フレームワーク55
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まあ、私ごときが説明するより、本書『発想フレームワーク55』を丸ごと実際にやってみるとわかります。

多くの人が、「ブレスト」というと「あるテーマに沿った、そのテーマを具体化するアイディアを挙げる」みたいなことに使っていると思いますが、目的は何も具体化である必要性はないわけです。

私の会社では、このやり方もひとつの方法として、プロジェクトの初期などに、「過去プロジェクトの問題点ブレスト」なるものをやるようになりました。
もちろん、みんなわかっているのですが、問題点を出した以上、何らかの対策を考えるブレストが次にやってくるのは確かなのですが、過去の出来事をあげつらって、悪口を言い合うのは、結構盛り上がるひとときだったりします。


■対策ブレストはアイディアを持ち寄って


本書『発想フレームワーク55』では、「希望点〜」「改善型〜」とか書いてありますが、ここは私の経験だと、なにも用意せずに集まって「はい。対策のアイディア出しをやりましょう!」というとお通夜になります。

ですので、第1回の「欠点〜」が終わったところで、ある程度グルーピングして、人数分までグルーピングで来たら、それの対策を考えてくるのを一人づつの宿題にします。第2回はその宿題発表から始まります。

■一人で考えさせない、半順ブレスト


その宿題に対して、全員で、「いいところ」「悪いところ」を議論して、その結果を別の人が、その欠点と長所を活かすという宿題を持ってかえります。
これが大体半順くらいすると、かなり洗練され、全員の意見がちゃんと入った対策案になります。これを私は勝手に半順ブレストと読んでます。

■欠点→改善→半順→完成


で、ブレストとしては、

 欠点→改善→半順→完成

のターンをやり切ると、ほぼ完成形が出来上がります。これに上司の意見を加えて、「みんなで考えた案だよね〜」とにこやかに活動に移行する宣言をしちゃうと、それなりに前向きに取り組んでくれる人がおおいみたい。

お試しあれ。



■参考図書 『発想フレームワーク55



立ち読みできます立ち読み可
本書は、ビジネスパーソンにとって、これからの時代のもっとも重要な知的ウェポンとなるクリエイティビティを磨くための発想力、アイデアを生み出すためのフレームークを提供するものである。
ロジカルシンキングや地頭力はもちろん重要だ。しかしそうした「左脳型発想術」だけでは、改善はできても大きな成果は望めない。八方ふさがり状態であってもブレイクスルーを起こし、大成功を引き寄せるには、前例や従来の固定観念をくつがえす「右脳型発想術=第六感発想術」が必要だ。
従来のアイデア生成の本は広告関連など元々クリエイティブな仕事をしている人向けが多数だった。そのため、アイデアづくりが日常業務となる専門職以外の読者にとっては、もっと短時間で実務に使えるアイデア発想方法が切望されてきた。
本書は、一般のビジネスマンやOL、経営者や勉強に熱心な読者に対して、フレームワークを駆使した「短時間」で「最大の成果」を生むためのアイデア作成方法を解説する。


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発想フレームワーク55
著者 :永田豊志

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