■メールの処理時間を効率化する
メールというのは、そこに書かれている内容を読んで理解し、それに対してアクションを起こして、今持っている業務を前進させることが目的なのですが、自分が何かしなければならないメールは実際上はそれほど多くはありません。
つまり、読んでも読まなくても結果(自分の成果)に関係ないものに時間を取られるのは、ムダ時間なのですが、
読まなくてもいいかどうかは読んでみないとわからない
というジレンマがあります。
そこで何とかメールの処理時間を効率化できないかをいろいろ考えてやったのが、
メールをためないコツ
メールのGTD?
メールを2度処理してはいけない
メール処理のドツボ
メールの処理
などのテクニックだったのですが、最近さらに進歩させたのでご紹介します。
これをやったことで、メール処理時間は激減。大体1日に1時間以内になりました。
この時間は、最近紹介した
ManicTime
で測定してます。
こういうので改善効果があったというのがわかるというのはすごく嬉しいですね。
どうやったかというと、
メールをプッシュ型からプル型に変えたこと。
簡単に書くと
・メールの処理優先順位を機械的に振り分け処理する
・その優先順位にしたがって、メールの振り分け処理を手動でする
・メールを処理する時間(タイミングと長さ)に制限をつける
・機械的にできないものは、相手に機械的に処理できるように依頼する
というやり方です。
ちょっと長文になってしまいましたので、3日にわたってお送りします。
本日はその最後。例外処理について。
■昨日までの要約
メールの機械的振り分け処理は、
・送信者
・宛先
・重要度・優先度に関するキーワード
・プロジェクト
などいろいろなシチュエーションを想定しながら、振り分けルールを作って、処理の優先順位に従ったならびになるようにしたフォルダに振り分けます。
次に、メールを処理する時間を決めます。
これをするときには必ず「カウントダウンタイマ」を使って、時間オーバーしないように管理することです。
そしてそれに従って、必ず時間内に処理を完了させます。もし処理が終わらなければ、次の予定まで放置すると決めておかないと、だらだらとメールを読む羽目になります。
■緊急メール
ここまで、メールの処理ルールについて書いてきましたが、一定のルールだけで処理しようとすると、どうしても対応できないものがあります。これを「例外処理」と呼んでます。
たとえば上記方式だと緊急メール(「30分後に打合せで~す」みたいな)は処理できません。
この場合の対応方法は2つ。
・メール送信者に自分のルールに合ったメールの仕方に変えてもらう
・自分のルールに例外を儲ける
の2つです。
私の場合、ひとつには相手に自分のルールを知ってもらう方法として
・関係者に「メールはすぐには反応しないよ」と繰り返しアナウンスしておく
・重要度「高」で送られてきたメールはポップアップするようにしておく
関係者には、もし短時間で処理して欲しい時には、重要度「高」で送るようにアナウンスしておく
それでもたまに、メールで「至急メール」を送ってくる人がいますが(それもよく読まないと至急であることがわからないようなメール…)、そういう人は直前になって「メールを送ったんですが…」と電話をかけてきますので、その時に「オレの仕事はメールを見ることじゃない」と
はっきり言います。
ここはちょっとキツメに言わないと次に同じことをしてくれますので。
もうひとつは相手を変えられない場合です。
これには、いくつか方法があって
・上司または上司の上司からのメールだけはポップアップをするようにしておく
※サラリーマンとして当然ですかね?
・近くの席の人に、メールで急ぎで私が処理するべきのものがあったら、一言超えを掛けてもらうようにする
ということをやってます。
つまり、最小の努力をして、それでもダメなものは「
諦める」と。
■残ってしまったメール
優先度6以上(番号の意味については昨日の記事参照)メールはその日のうちには全部既読にするのが私の基本原則です。優先度の低いメール(優先度7番以降)は、大体1周間に2回程度しか見ません。
もし、優先度が高い(6番以下)のメールが残ってしまった時には、翌日は出勤時間を1時間早めます。残業してまで見ることはしません。効率が悪いですし、他の人は残業してでもメールを返信する場合が多いので、放置しておくと翌朝に自然解決していることがままあって、自分がやらなくても良くなるので…。
■絶対に守りたいルール
ちょっとまとめておくと
・メールを見る順番を機械的振り分けに助けてもらう
・制限時間を設けて一気にメールを処理する(読む)
・メールを呼んでいる時間は、アクションをしない
・読んだメールは2度と読まなくていいようにしておく
・優先度の高いメールは当日中に読んでアクションを決める
・でも、多少の例外も考慮する
ということです。
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