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サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

全員反対なら最高のアイディア

 「いいアイディアだと思ったんだけど、反対意見が多くて…」

こんなことありませんか?

反対意見が多い、もっと言えば全員反対と言われたなら、多分すごいアイデアだと考えるようにしています。

このネタはちょうど最近読んだ本『丁寧を武器にする』で思い出しました。


■店舗の立地診断でダメ出しをされた


著者の小山氏は新しい店を出そうとした時に、複数の立地診断の会社に、店舗予定地の診断をしてもらったそうです。その時の結果は

 「1日の売り上げ8000円。来店客数8人がいいとこで計画は白紙に戻したほうがいい」

という報告が全ての会社から回答があったそうです。

立地条件などの複数のプロが見て、全員が「全然ダメ」と判断されるような土地。普通なら諦めちゃいますよね。

で、小山氏はどうしたかというと、「じゃあ、やろう」と判断したと。

■常識で測れないからダメなアイディアに見える


自分以外の人から見て、「ダメ」と思われるということは、いわゆる常識ではダメだということです。

帰納法的にダメというのは、「過去にはダメだった」ということであって、未来を決定づけているわけではありません。

もちろん、過去に同じような失敗をした人がいたからこそ、ダメだったのであって、失敗した人と同じことをすれば同じ結果が得られるだけです。

しかし、自分のアイディアが常識とは別のところにあるのであれば、それはやってみる価値があるわけです。常識という判断基準とは別の尺度がない人には判断できないこともあるわけです。

世の中はそうして変わってきているんですね。


■一握りの人物になれるチャンス


そういう反対論に対して、「オレがやってみせる」といえる人というのは、多分、一握りの少数派です。普通のサラリーマンにはムリです。

それでも、多数の人、とくに専門家と言われる人たちから否定されたアイディアを思いついたとしたら、そのアイディアはとてつもなくすごいアイデアなのかもしれないと一度は思い直してみるといいかもしれません。

そのアイディア自体はもう言い出さずに、そのアイディアのゴールに向かって少しづつ現実を変えていく(実績を作っていく)活動を長い目でやってみると、自分にしかできない仕事が出来るようになります。

 「このアイディアだけは捨てないぞ」

と思い続けることで、ちょっとだけ現実をそのアイディア方向にむける小さな(反対の少ない)アイディアがみつかり、10年後にはみんなが同意してくれる状態をつくれるかも。

私は当初、「そんな夢物語を…」と言われたことを十余年続けてました。おかげで今の地位や評価をもらえるようになりました。世の中のレベルからしたら大したことはありませんが。ウチの会社の中ではそこそこのレベルだったみたいです。

ライフワークみたいになっちゃいますが。

■『丁寧を武器にする


余談ですが、本書の面白かったところだけ、ちょっとキーワードを抜書きしておきます。
メモ代わりに。

★〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●ケーキ屋と普通の企業の根本は変わらない
 僕は、ケーキ屋は普通の企業と根本的には変わらないと考えている。スタッフの指導は不可欠だし、商品を生み出し、店や商品をどうアピールするかも考えなければならないし、コストも計算しなければならない。おそらく、普通の企業に勤めるビジネスパーソンと同じことで悩み、同じことで苦労しているだろう。
●1本の小山ロールに習熟すると、ものづくりが変わる
 1個の商品を深く掘り下げて考えることではじめて、基礎力がつく。その基礎力のひとつが、『丁寧な力』だ
●エスコヤマには失敗作は存在しない
●ネタを仕込むのではなく、感じることから始まる
●リーダーに必要なのは、自分の足りないところを知ること
 大切なのは自分の発信力を高めることなのだから、人をうらやんでいる時間などない
 自分の役割に気づいていない人は、サインに気づいていないだけ
 まわりの人を責める前に、自分へのサインを見つけるべきだ
●素材がいいことはアピールポイントにはならない。
 自分の伝えたいストーリーや歴史にあった素材を使わないと食べる人には伝わらない
●大事なのは掘り下げてやりぬくこと
 お菓子はおいしくて当たり前である。大事なのは、お菓子のまわりにあることまでも深く掘り下げてやり抜くという事だ
●技術は伝えたい事を伝えるための道具
 パティシエは職人なので、もちろん技術は必要である。しかし、素晴らしい技術を持ったパティシエでも、思い通り活躍できる訳ではない。自分がケーキを通して何を伝えたいのか、どのようにその想いを伝えればいいのか。時にはケーキで伝えたいことを、自らの言葉で熱く語らなくてはならない時もあるだろう。それを高度な技術力をもって具現化できた時に、初めて多くの人に受け入れてもらえるのだ。

小山進(著) 『丁寧を武器にする
―――――――――――――――――――――★




■参考図書 『丁寧を武器にする



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著者 :小山進
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●このテーマの関連図書

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