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サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

少し高いところを狙って弓を引く

巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。

本日の巨人 : ニッコロ・マキャヴェッリ
本日のお言葉: 弓矢の達人は、標的が遠く、矢が届きそうもない場合、少し高いところを狙って弓を引く。
お言葉の出典: 『「君主論」55の教え


■君主論での目標とする人物


仕事をしていると、「ちゃんと目標を定めなさい」「スケジュールを書きなさい」といろいろ言われます。とくに目標の設定の仕方によって、モチベーションが上がったり下ったりします。同時に、モチベーションが高かったりすると目標の設定の仕方が変わります。

モチベーションが高いときに目標を作ると、結構難易度の高い目標が出来上がって、あとになって「あんな目標、課長に言うんじゃなかった…」などと反省することがしばしば…

一方で、目標を低くしてしまうと、モチベーションが出ずに「なんか面倒いので、あとでまとめてやっちゃえ」になって、実は期限ギリギリになって、「やばい、あの時やっておけば…」と反省することに。

結局、うまくやれずに反省ばかりしているような気がしたりします…。

で、どういうふうに目標を立てるとよいのかというと、君主論では、こう書かれているそうです。


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弓矢の達人は、標的が遠く、矢が届きそうもない場合、少し高いところを狙って弓を引くという。

つまり、高めに狙いを定めることによって、やっと本来の標的に届くということがわかっているのである。

リーダーも同じである。たとえ自らの実力の限界を把握していたとしても、より高い目標を狙い、精進するべきなのである。

ここで言う「高い目標」とは、偉大なる先人のことである

より傑出した人物を範とし、彼らの足跡をたどってみるのだ。「自分の実力ではとうてい及ばないだろう」とわかっていたとしても、である。

ニッコロ・マキアヴェリ(渡部昇一(訳))(著) 『「君主論」55の教え
―――――――――――――――――――――★


傑出した先人を目標にしなさい」というのは、1国の国王に向けた言葉で、その他大勢のサラリーマンには到底無理ではありますが、「最初からムリ」と考えてしまえば、確実に届きません。

なので、できたら、その一部だけでも目標にすることができれば、先人の域に到達できなくとも、自己ベストにはなりうるかもしれません。

■目標の設定の仕方


ただし、できそうもないことを上司と約束してしまうのは、年度末に「目標未達」と評価されてしまいかねません。

そこで、私はスケジュールが弓矢のように最後は失速することを加味した上で、途中の目標をちょっと高めを狙って、最初だけはそれに向かって全力で取り組みます。

もしうまくいけば、勢いで高い目標が達成できますし、できなくとも当初の目標はなんとかギリギリセーフ、になるようにするようにしています。

このやり方で、目標達成率はかなり高い状態がキープできています。


■参考図書 『「君主論」55の教え


立ち読みできます立ち読み可
ビジネスリーダー必携! 経営者から政治家まで、世界中のリーダーに愛読されてきた不朽の古典名著が、読みやすい「超訳」で甦る。

ニッコロ・マキアヴェリ(Niccolo Machiavelli)
1469年生まれ、1527年没。イタリア、ルネサンス期の政治思想家。
29歳で、フィレンツェ共和国の官僚となり、およそ15年もの間、外交交渉、軍事などの分野で活躍。
その豊かな経験をもとに、『君主論』を執筆した。
性悪説にもとづいた冷徹とも言える内容に、発表当時は賛否が分かれたが、
現実的な歴史把握と、卓越した人間認識によって、政治の鉄則を打ち立てた古典名著として再評価。
現代では世界中のビジネスリーダー、政治家らに、必読書として愛読されている。

目次
第1章 「頭のいいリーダー」が、いつも心がけていること
第2章 成功するリーダーは、こんな「資質」を持っている!
第3章 偉大な先人から、「マネジメントの極意」を学べ
第4章 もっとチームを強くする、「人を動かす」原理原則
第5章 プロフェッショナルなら知っておきたいこのスキル
第6章 「本物リーダー」へと、今まさに進化しているあなたへ

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「君主論」55の教え
著者 :ニッコロ・マキアヴェリ(渡部昇一(訳))
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●本書を引用した記事
 部下が主催するミーティングに出席する
 本気度を示す行動を考える
 少し高いところを狙って弓を引く

●このテーマの関連図書

マキアヴェッリ語録(新潮文庫)

社長のためのマキアヴェリ入門(中公文庫)

非情な人ほど成果を上げる―マキャベリ式最強の仕事術(日文PLUS)


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