忍者ブログ

サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

学習する組織:マネジメントを学ぶよりも「話す」ことが効果がある

巨人たちのお言葉シリーズをお送りします。

本日の巨人 : ピーター・M・センゲ
本日のお言葉: マネジメントを学ぶよりも「話す」ことが効果がある
お言葉の出典: 『学習する組織

会社がより多く儲かるためには、マネジメント体系をしっかり作り上げることが必要です。
それによって、社員一人ひとりの力を特定の方向に集約し、ひとりでは出せない大きな成果を出せるようになります。

一言で「マネジメント」と言っても非常に膨大な事柄や、そのひとつひとつの構成要素だけでも多くの人が長い年月をかけて研究しなければならいほど深遠なものです。

一方で、会社を人間の集合体組織としたときに、組織がより良くなるためには、マネジメントよりも効果的なものがある、とセンゲは述べています。

★P30〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

マネジメントの一般的体系よりもはるかに充足感があり、かつ生産的な協働の方法が存在する

ある企業の重役が、自分の最初の学習体験をしみじみ振り返りながら、こう語った。

「組織の構造を考え直す方法として社員同士が話をするようにしただけですが、これまで仕事をしてきた中でいちばん楽しかった。そして、そこから生まれたアイディアは、 15 年後の今でも会社の競争力を生み出しています」

ピーター・M・センゲ(著) 『学習する組織
―――――――――――――――――――――★


社員同士が、自ら考えていることを語り、それによってダイアローグが進むこと。それが、あらゆるマネジメント手法にまさる、とセンゲは「ある企業の重役」に述べさせています。

これは「学習する組織」がダイアローグを主体に置く理由でしょう。

かつて、「創発」とか、最近なら「組織開発」「組織活性化」「組織変革」などいろいろなキーワード(バズワード?)が出てきますが、そこで言っているのはいずれも、組織の構成員みずからが自発的にその能力を発揮できる環境を整えることでした。

これらは、本来組織の長がなすべき仕事だったのが、うまく使われて、社員の責任みたいに使われるようになったのが、どうも「ちょっとぉ…」なのですが。





■参考図書 『学習する組織


「学習する組織」とは、組織の進化をシステム思考をベースに5つの原則(Five Deciprines)にまとめたもの。組織的学習と組織のあり方の集大成といえる一冊。自分の部下を持ったらまず最初に読むべき本の一冊。

◆アマゾンで見る◆ ◆楽天で見る◆ ◆DMMで見る◆

学習する組織
著者 :ピーター・M・センゲ
楽天では見つかりませんでした
学習する組織
検索 :商品検索する



●本書を引用した記事
 努力と成果は比例しない。その1
 社長は君のどこを見て評価を決めているのか2
 「なぜそう考えるのか?」を考える2
 「なぜそう考えるのか?」を考える1
 断片を組み立てても問題は解決しない
 学習する組織:「6.ディシプリン」の考え方の基本
 学習する組織:「5.チーム学習」の考え方の基本
 学習する組織:「4.共有ビジョン」の考え方の基本
 学習する組織:「3.メンタルモデル」の考え方の基本
 学習する組織:「2.自己マスタリー」の考え方の基本

●このテーマの関連図書

「学習する組織」入門――自分・チーム・会社が変わる持続的成長の技術と…

U理論――過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術

なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流自己変革の理論と実践

学習する学校――子ども・教員・親・地域で未来の学びを創造する

マンガでやさしくわかる学習する組織

最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か


■関連する記事

努力と成果は比例しない。その1

たとえば、昨日一番頑張ったことは何でしょうか?それに見合う結果が出ましたか?普通、サラリーマンをしていると、短期的に成果が出るものは多くありません。また、営業職でもない限り、具体的な成果として数値が上がるものでもありません。なので、時々話をしていて「あ、この人、成果について考えてないな」と感じる時があります。そういう人は多くの場合、「真面目ないい人」なんですよ。どういう時に気がつくかというと、「『なんでもすごく一生懸命』やる」という行動をしている場合です。すごく一生懸..

社長は君のどこを見て評価を決めているのか2

本日は昨日のの紹介の続き。過去記事でも幾つかネタにしたものがありまして、実際経験としてこういったテクニックは役に立ちます。おそらくサラリーマン経験が長くなると、皮膚感覚としてわかるのでしょうが、なかなか文章にするのは難しいですし、それをこれだけ体系的に取りまとめるのも難しいので、今後会社の中であるレベル以上を目指そうとする方には、若いうちに知っておいて欲しい内容です。さすがに筆者が実際にコンサルタントをして得た会社社長の..

「なぜそう考えるのか?」を考える2

前回は、ちょっと難しい問題に「あっ」と驚く解決策が出せるようになるための考え方のお題坂道で渋滞しているときに、前の車がズルズル下ってきたらどうするか?をお題にして、「内省」と「推論のはしご」についてご紹介しました。今回はその解決編。推論のはしごの思考プロセスここで、前回ご紹介しました『フィールドブック 学習する組織「5つの能力」』の部長に自分の提案を無視されたシチュエーションで、自分の頭のなかでどのような推論が行..

「なぜそう考えるのか?」を考える1

本日は、ちょっと難しい問題に「あっ」と驚く解決策が出せるようになるための考え方のトレーニングについてご紹介します。その名も『3分でわかるラテラル・シンキングの基本』。いきなり演習問題いきなりですが、ちょっと実際に考えてみてください。こんなシチュエーションです。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−渋滞している道路を走っていたとしましょう。上り坂にさしかかると、渋滞の状況はどんどんひどくなり、車の..

断片を組み立てても問題は解決しない

なにかの問題に対して、その対策を説明するときなどによく使う方法は、ほとんどが扱いやすい大きさにまで分解するというやり方を基本にしてます。よく論理思考などで出てくる・MECE・ロジックツリーなどはその典型です。割れたガラスのかけらを集めて窓ガラスは作れるか?こうした論理を分解・組み立てする方法がよく用いられるのは、それが効果があるからでしょう。そうした面を否定するつもりもありませんし、普段私も論理を構築するとき..

学習する組織:「6.ディシプリン」の考え方の基本

前年度末に売上目標のため無理をした結果、今年度は期首から大幅な目標未達。マネジャーが「自分がやった方が速い」と仕事を抱え込む結果、部下が育たず悪循環。会議では有力者の発言ばかりが目立ち、それに疑問を示せる雰囲気ではない。思い当たるフシがありませんか。「学習する組織」のアプローチが役に立つかもしれません。『学習する組織』から、5つのディシプリン(構成要素)を引用してご紹介してきました。最後に、本書の冒頭にある「デ..

■同じテーマの記事

多面的交渉術をトレーニングする「ピラミッド交渉力」

おそらく、交渉事が得意という人は少数派なのではないか、という気がしていますが、皆さんどうなのでしょうね?私はと言うと、交渉事は超ニガテです。一方で、過去記事でも何度か交渉モノの記事を「えらそうに」書いていますし、それなりに使えていると自分的には思っている部分もあります。いつまでたっても「得意だ」とは思えないところが救えないですが。本日は、交渉という人間関係のもっとも煩雑な部分にスポットをを当てた本をご紹介。紹介交渉..

PR