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サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

「目標による管理(MBO)」の目標は自分で作る


多くの会社で「目標による管理(MBO)」が導入されています。
しかし、Webや雑誌などの論評を読む限り、「導入効果があった!」という論評は少なくて、どちらかと言えば、「失敗だった」的なお話が多いですね。

簡単に結論をまとめてしまうと

 ・日本企業という文化風土になじまない
 ・開発された欧米の文化風土の理解が不足している

という、文化風土に起因する問題がよく指摘されているようです。
※私が読んだものが偏っている可能性はありますが。

しかし、イチ・サラリーマンとして、「目標による管理(以下、MBO)」の課題を指摘されても、経営者ではないので、それをどうこうする事はできません。経営者が決めたルールの中でいかに高く評価されるのかの方法を考えたほうが現実的です。

サラリーマンとしては、MBOという管理手法は非常に利用しやすいいい方法です。

要するに、明文化された目標を達成すればマルがもらえて、目標を大きく超えれば2重マルがもらえます。それは給料やボーナスが増えるということを意味していますし、それ(マル)を継続すれば、昇進・昇格が待っています。

だから、その制度がいいものであろうが、悪いものであろうが、大いに利用することです。
「制度が悪い」と文句を言えば、自分の評価が下がるだけですので。


■目標をどうやって立てるか


MBOでキーになるのは、「期初にどのような目標を立てるか」です。

これに失敗すると評価が下がるので、慎重に考えておきたいものです。

会社に目標の作り方はいろいろかもしれませんが、

 部下が自分の目標を自分で決める

という体裁をとっているのがMBOのポイントです。

会社なので、社長が決めた方針に基づき、役員がそれぞれの目標を決めて、さらにそれが部長に展開されて…、と末端の社員には上司(課長・係長)が目標を決めて言い渡します。
ひどいところでは、それをMBOシートに記入するのが部下の役割、という会社も聞いたことがあります。

こうなると部下としては、言い渡された目標があるだけで、モチベーションも目標に対する思い入れもなにもあったものではありません。

ただ、ここまで極端なところは少数派で、ある程度の自由度は認められているのが一般的なようです(多くの会社を知っているわけではありませんので、単なる私の偏見)。

■目標は2つたてる


目標を立てて、上司と面談するときに、2つの目標を報告するようにすると、上司から良い評価をもらえます。

ひとつは上司から言い渡された目標。もうひとつは自分がやりたいと思っている目標です。

「年間売上10%増」が上司から言われた目標であれば、まずはそのとおりの目標を立てます。
一方で、もう一つの目標も自発的に作ります。たとえば、「契約獲得数5%増」。別に営業の仕事そのものについてでなくても構いません。たとえば、「職場改善提案の10%増」みたいなものでも。

★P105〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

本来、目標管理とは、社員一人ひとりが、「私はぜひこれをやってみたいんです!」「ここまで成果を上げてみたい!」と、胸がわくわくするような高い目標を自分で設定して、その達成に向かって適進するのが理想です。

そうすることで、社員は高い成果を出し、成長します。

経営者が決めた目標を社員に割り振るのが、本来の目標管理ではありません。
経営者は自分が立てた目標を持っていればいいし、社貝も自分で立てた目標を持っていればいい。ほとんどすべての会社で同じです。
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人間は誰でも自分で立てた目標について、自分の能力を生かし、精一杯の努力をしたいのです。会社から一方的に与えられた目標を約 40 年間の在職中に目指さなくてはいけないというのは、何とも寂しい40年間ではないでしょうか。

松本順市(著) 『社長は君のどこを見て評価を決めているのか?
――――――――――――――――――――――――――――★


日産を復活させたカルロス・ゴーン氏ではありませんが、「コミットメント」をするというのは結構強い力がありますね。

それを上から言われた目標をひたすら実現するでは、実は上司は高く評価してくれません。
「言われたことする。ただそれだけ。」という評価になってしまいます。

「言われたことする。それ以上に何かする」と評価されないと上司から高く評価されることはありません。


■参考図書 『社長は君のどこを見て評価を決めているのか?


立ち読みできます立ち読み可
本書でお伝えしたいテーマは、ずばり「社員が知らない、評価と給料のホント」です。

あなたは会社に対して、こんな不満を持っていませんか?
「頑張っているのに給料が上がらない。どうして認められないのだろう……」
「自分よりも業績を上げていない同僚が出世していく。ダメなあいつのほうがなぜ!?」
よほどの大企業でない限り、それらはすべて「社長の評価」で決まるのです。
そしてそれを知っているかどうかで、あなたの会社人生は決まります。

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社長は君のどこを見て評価を決めているのか?
著者 :松本順市

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●本書を引用した記事
 自分の評価を知る方法
 社長は君のどこを見て評価を決めているのか2
 社長は君のどこを見て評価を決めているのか1
 若いアタマを維持する1
 評価されるポイント
 すべてのスキルを育てる技術
 相手から信頼を得る方法
 昇進したばかりの上司が部下との面談時に気をつけること
 学習する組織:マネジメントを学ぶよりも「話す」ことが効果がある
 学習する組織:「学習する組織」に最終目的地や最終的な状態はない

●このテーマの関連図書

上司はなぜ部下が辞めるまで気づかないのか?(Nanaブックス)

30日でつくれる人事制度、だから業績向上が実現できる―成果主義人事制度を…

「即戦力」に頼る会社は必ずダメになる(幻冬舎新書)

社員が成長し業績が向上する人事制度

「学習する組織」入門――自分・チーム・会社が変わる持続的成長の技術と…

人事評価で業績を上げる!「A4一枚評価制度」


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