■要約と読後感
1988年に芸能事務所イエローキャブを設立し、小池栄子、雛形あき子、MEGUMI、佐藤江梨子など、数多くの「巨乳タレント」を発掘した野田義治氏は、「巨乳」というキーワードを流行させた仕掛け人。
野田氏はタレントには、水着グラビアの仕事はいくらでもさせるが、ヌードの仕事は絶対にさせない。
その理由は、単純に「儲からないから」。
一昔前は、落ち目になるとハダカになって話題を提供して、それでもう一稼ぎするというのが一定のパターンでしたが、実際には単発で終わってしまい、そのタレントが継続して稼ぐのはムリ。
実際には儲からない、ということです。もはやそれほどのインパクトを与えないのだそうです。
だから、ヌードグラビアで商売を成り立たせていくとしたら、次から次へと新しい女のコを入れて次から次へとハダカにしていかなければ、会社を続けていくことはできないのだそうです。
そいわれれば、その通り。
また過去にヌードになったりAVに出演したりしているというだけで、CMの話が来ても、スポンサーがそれを拒否してしまい、結局そのタレントは2度と稼ぐことができなくなるのだそうです。
そんな短絡的な目先のお金を手にするより、いかにタレントとしての名前を売って、苦労しないでお金を稼げるようにしてあげられるか、という長期的戦略が、本人のためであり、かつ会社のためにもなる、というのが野田氏の方針。
だから、女のコを「どんどん脱がしていく」のではなく、「だんだん服を着せていってあげる」ことをする。
水着グラビアをガンガン売って認知度があがったら、今度は映画、舞台、バラエティなどに出演させて、その姿形ではなく個性を認知してもらうようにすることだそうです。
なのでグラビアタレントとして採用しても、歌やダンスを習わせるのだそうです。
水着グラビアとヌードグラビアではどちらも似たようなセクシー路線なのですが、次にどう繋げるかがまったく異なってくる、ということです。
「
水着とハダカの線引きは、明確にある」
と。
ちょっとタイトルがアレなのが難ですが、内容としては
・将来を見越した戦略
・まずは顔を覚えてもらう→存在を認知してもらう→個性を知ってもらうというステップを踏む
・将来的に自分の評価のマイナスになることは絶対にやらない(一線を引く)
というのを強く再認識しました。
要約してしまえば、普通のビジネス書に書いてあるようなことなのですがね。
ニュースなどで、会社の不祥事が話題になる事がありますが、アレも最初は小さなことだったのでしょう。
たとえば、棚卸しの時に未開封なのに開封済みとする、資産なのに試験研究費で処理する、などなど。ほんの小さなことが「これをやってもOKならもうちょっとやってもOK……」みたいに大きくなってしまった結果、巨額の脱税になったり、リコール隠しになったりと成るのだろうなぁ、と。
あなたには
「ここから先は絶対にダメ!」
という一線があるでしょうか?
■設計公差は意味が無い
ちょっと余談ですが、以前上司に図面を提出するときに突っ込まれたことがあります。
上司:ここの寸法公差は±0.1mmなのか?
私 :はい。
上司:なんで0.1mmなんだ?
私 :ここの成型寸法精度と機能限界がウンタラカンタラ…
上司:なんで0.11mmはダメなんだと聞いている! 0.09mmは良くて、0.11mmがダメな理由を言え!
私 :……… すいません。わかりません ……
ポリシーは
明確でないと守れない、ということですね。
■参考図書
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巨乳バカ一代―胸の谷間から見た野田流成功法則70
※注記:
※「アマゾンでは取り扱っていない」と書かれています。
※珍しいですね。なぜなんだろう?
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■目次
目次
まえがき 巨乳ひと筋二十年
第1章 野田流巨乳論・タレントの「顔」は胸から上だ なぜ巨乳にこだわるのか…スターを生み出すグラビア戦略のすべて
第2章 野田流スター誕生・美形より、ブスだからこそ売れるんだ どんなコがスターになるのか…原石を見抜くその独自の着眼点
第3章 野田流マネジメント・タレントを活かすバックステージの秘密 どう管理し、どう伸ばすのか…グラビア集団の意外な素顔
第4章 野田流人生学・芸能界で学んだ一流になるヤツ、二流で終わるヤツ どうやって自分の夢をつかむのか…型にはまらない自己実現のヒント
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