忍者ブログ

サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

自分のケース



一定の役職につくと、社外での教育にも関係するようになって、そういった方面から、セミナーやら講習会の案内を多く受け取るようになりました。

で、まぁ自分が参加するわけでもないので、案内メールを部下に転送するのですが、反応が3種類。

 A)無視を決め込む
 B)出席したいといってくる
 C)直接「どう?」と言われたら行く

の3パターン。

さらにその人の意識で分けると、大きく分けて2通りで

 1)経験的に役に立たないと思っている
 2)自分の向上に対して意識がない

の2通りがあります。

C)のタイプの人は殆どが2)の人ですね。

これらの人を除外して、今日は 1) のパターンの人がよくハマる落とし穴について。

■抽象化と具体化


こういったセミナーに対して、「役に立つ」と思っていない人たちは、

 ・自分の問題に気がついていない(問題意識がない)
 ・講師に言われたことが自分の問題そのものズバリではない

の2種類あって、前者は論外。

後者は、講師に対する要求がもともと無理難題なことに気がついていないようです。

講師は、行使の経験に基づいて、一般論を教えているだけであって、その人の環境に合わせた具体論を教えることはできないんですね。だって、本人しかその環境はわからないんだもの。

そのために、セミナーなどで講師から話を聞いた時には

  そのエッセンスはなんだろうか?
  そのエッセンスを自分の問題に当てはめるとどういうことだろうか?

と考えることが必要なんですが、これが結構みんな不得意。

講師の話は講師の経験上の話なので、わかりやすく具体的に話をしてくれます。
この具体的な話を、一度抽象化して、さらにその抽象化した概念を自分の具体事例に置き換えることで、セミナー等における学びがあるわけです。

   具体  →  抽象  → 具体

とこれをやれないと、自分の行動に置き換わりません。
自分の行動が変わらなければ、セミナーに言った価値はありません。



■抽象化する


これを説明するのはなかなか難しいのですが、苫米地英人氏の著書だと

  みかん → 果物 → 食べ物

というのが抽象化だそうです。
つまり、「みかん」という具体的なものに対して、それを「包括する何か」を言葉にすること。

果物には「りんご」も含まれるので、みかんを第1次の抽象化をすると「果物」という抽象概念が出来上がるんですね。

もちろん、「みかん」も抽象概念で、こたつの上にある橙色の物体のうち一つをさした場合が最も具体的ですよね。

これは、何かの問題についてもできることで、たとえば、

  提出した書類に誤記があった

というような具体的な話に対して、

  正しくない文章

という上位概念ができるわけです。

そうすると、講師の話で

 以前コンサルをしている時に、会社の売上規模を5000億と書くところを500億と書いてしまい、クライアントから大目玉を食らったことがあるので、それ以後、秘書に数字のチェックをさせるようになった。

という話を聞いて

 「へ〜。この人でも失敗するんだ」

って思うか、

 「そうか、単純ミスにはダブルチェックが効くんだ」
 
って思うかで次のアクションが変わりますよね。
前者は何もアクションが起きないですけれども、後者は、

 「じゃぁ、自分の立場で秘書は使えないけど、同僚同士でチェックするのはありかも」

って今度は抽象から具体に落とせるわけです。

■自分に質問する


セミナーや本を読んだ時に、この

  具体 → 抽象 → 具体

をするには、「事例を知る(具体)」ことで

 抽象:ここではどういうことが言えるだろうか?
 具体:自分のケースに当てはめるとどうなるだろうか?

という2つの質問を自分にしてみると、学びがあり、自分の次の行動が変わります。
次の行動一つでも変われば、そのセミナーや本は十二分に自分に勝ちのあるものになります。

■最低3つの抽象化


最近部下には、セミナーに行く時には、「最低3つ、何を学んだかを報告する」というのをしてもらっています。そういうミッションを持って行ってもらうので、セミナーに行く人は、必死になって何かを探そうと講師の話を聞いてきます。

ただ、私がそういうプレッシャーを与えるもんだから、みんな行きたがらなくなっちゃったのが最近の悩みの種ですが…。


■同じテーマの記事

朝、早起きして喫茶店出社する

朝、時々出社する前に喫茶店に行くことがあります。週に1〜2回前後。そこで、ゆったりモーニングコーヒーをして、それから会社へ。モーニングコーヒーの効果コーヒーは以前の記事に書いたように、カフェインによる覚醒効果がありますので、寝ぼけているときには効果があります。しかし、家や会社でコーヒーを飲めば、片付けの手間もありますし、美味しいコーヒーを飲もうとすれば、インスタントではなく、豆から挽いたコーヒーが飲みたい所。やっぱりお手軽なのは人に淹れてもらって、それをゆっ..


知ってる?知らない?Excel+マウスの便利技

Excel上でマウスを使った簡単な便利ワザをご紹介します。連番を簡単に入力する(オートフィル)セルに数字を書いて、そのセルの右下でマウスカーソルが "+" になったところで下へドラッグすると、ドラッグした範囲にその数字がコピーされますね。これを使うと、あとでその数字を連番に変更する事もできるのですが、CTRL キーを押しながらドラッグすると、連番になります。CTRL キーを押すのが面倒なときは、縦方向の 2 つのセルに順番に1、2と書いて、..

優先順位を正確に意識する

優先順位って簡単な言葉で説明できますか? 仕事をする上で、たったひとつのタスクしかない状態はありません。たいていは、アレもしなきゃ、これもしなきゃ、状態で、「から手を付けよう」と決めてかかりますよね。上司からも「を優先してやってくれ」と言われたことも多いと思いますが、本当に優先してますか?優先事項があるときは他の仕事をしてはいけない単純に言えば、優先順位をつけるというのは、その第1番目のことが終わらなければ、それ以下の..

図形編集の究極技:頂点の編集

PowerPoint でこれを使っている人は殆どいない!という究極技をご紹介します。頂点の編集オートシェイプを選択すると、黄色い四角が図形の一部に表示されるのはご存知だと思います。これを移動させると、オートシェイプ図形のバランスを変えることができます。しかし、図形を自由に変形することはできません。あくまでも用意された図形の形をちょっとだけかえることができるだけ。これに対して、「頂点の編集」では、あらゆる形の変形図形を作ること..


会議が失敗する理由

会議の一つの形態である「ワークショップ」と言うものがあります。日本では「体験型講座」みたいに理解されてますが、本来はプロジェクトにおける関係者の合意とコミットメントのための仕組みです。本書『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』では、ワークショップについて、「ワークショップが失敗する理由」が書かれてますが、ここで言う「ワークショップ」は後者の意味です。会議が失敗する理..

ダラダラ癖から抜け出すための10の法則:時間を記録し分析しなさい

時間管理で失敗する原因というのはいくつかあります。原因がわかれば対策のしようもあるのですが、自分が原因でない割り込み仕事や浪費はなかなか改善できません。割り込み自体を減らすことは難しいのですが、その割り込みを受け付けるかどうかは自分の行為として判断可能です。代表例として電話があります。電話はこちらの都合にかかわらず、いきなり「最優先で対応してくれ!」と言っているのと同じ。放置するわけにも行かないので出ると、ちょっとした要件プラス..

あなたの時間の値段はいくら?

『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則集中力を最高にする時間管理のテクニック』に、「あなたの時間の値段を計算する」という節がありましたので、ちょっとご紹介。時間の「値段」を計算して「不採算タイム」をゼロにする一つの便利な分析法は、時間を経済的価値に置き換える方法である。言い換えれば、自分の値打ちを知ることである。会社に対する自分の時間の価格はいくらだろうか?ほとんどの人は..


UWSCで切り替わったアプリを強調する方法

過去記事PC操作を早くする4:ウインドウをキーボードで操作するアプリの瞬間起動で、紹介しましたが、ウインドウはキーボードで切り替えたほうが素早く切り替えられます。しかし、ここでひとつ問題が。どのウインドウがアクティブかわかりにくいWindows10でちょっと改善しましたが、現在アクティブ(キーボード入力を受け付ける)なのかがわかりにくいんです。できたらアクティブウィンドウはウインドウの枠の色が派手になるとかになってほしいのですが、Windows は VISTA あた..

Windows10に入れる定番アプリ3

仕事の効率向上に欠かせないのが、PC のアプリケーション。これが使いにくいものだったり、ちょっとした誤操作でとんでもないトラブルを出すようなアプリだったら、イライラしますし手戻りも大きいので、これはしっかり選びたいですね。ということで、過去にも紹介してますが、Windows10も普及したことですし、Windows10向け、ということで現在のアプリ環境を再掲します。全てフリーソフト、Windows10動作確認済み(私の環境)。本日は昨日の続きで・テキストファイル・通..

簡単にできたことこそ大切にする

困難にぶつかって、苦労して、紆余曲折しながらやり遂げたことというのは記憶に残ります。記憶に残るので、そこでやったことというのをもう一度やろうとします。で、たいていは失敗します。なんでかというと、困難にぶつかったということは、初動で失敗していたということだからです。エピソードに残るもの先輩:昔さあ、商談をしていたお客様が他社に契約しちゃったことがあってね私:競合負けですか?先輩..




PR