忍者ブログ

サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

問題解決を進めるときにブロコン・リストを作る


プロコン・リストというのは、「よいことと悪いことの一覧表」。
あまり普段の仕事では使わないですが、英語圏ではよく使われる言葉のようです。

覚えておくとちょっとお得かも。


■ブロコン・リスト


★P115〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

ここで、ご紹介するのが、問題解決策の策定のためのツールのひとつ、「プロコン・リスト」という手法です。

プロコンとは、あまりなじみのないことばかもしれませんが、英字新聞などを見ていると、よく登場する表現のひとつで、正確には、 pros and cons 、プロ(PROS)は、ラテン語の for(賛成の)、コン(CONS)は against(反対の)という意味。

そこから、 pros and cons で、「賛否」とか、是非を問うの「是非」とか、「よい点と悪い点」の意味で、ふつうに使われていることばです。で、

プロコン・リストというのは、要するに、「よいことと悪いことの一覧表」。

ものごとには何であれ、よい点と悪い点がある、それをもう一度リストに書き出してみようーというわけです。単純なことですが、やってみると漠然と考えているよりものごとが見えてきます。

小宮一慶(著) 『ビジネスマンのための解決力養成講座
―――――――――――――――――――――★


名前はかっこいい(コンサルタントが好きそうな)名前ですが、もの自体は普通に仕事をしていればよく作るものです。

「メリットとデメリットの一覧表」とか「長所・欠点一覧」ですね。
多分仕事をしていれば、作った(作らされた?)経験はあるでしょう。

でも、大抵の場合、みんなでそれを眺めて終わりなんですよね

 「ん~。なんとなくA案の方がメリットが大きそうだから、A案にしよか」

的に決まります。

本書『ビジネスマンのための解決力養成講座』では、これをちゃんと評価しなさいと書かれています。


★P118〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

このとき、どのように検討するかというと、問題の特定のところでご紹介したツールが、再び使えます。

まず、前の章でもご紹介したダウンサイドリスクの険討。

覚えていますか?失敗したときに最大限被る損害のこと。

ダウンサイドリスクが小さいことに関しては、すばやく、どんどんやってみればいい。
で、失敗したらまた元に戻ってきて、次のことをやってみる。

たとえば、社内研修のプログラムづくりのようなことなら、失敗しても、そんなにリスクはありませんね。

そういうことに関しては、くどくど考えずにどんどんやっていかないと、会社のリズムが狂ってしまいます(人生も同じですね。リスクの小さなことなら、ごちゃごちゃ考える前にやってみる。そのほうが成長はずっと速まりますし、第一、楽しい、おもしろい!)。

ただし、ダウンサイドリスクの大きいこと、たとえば、社運をかけた買取だとか、多額の投資を伴う新製品の開発や新規店の出店、あるいは、業態を百八十度変えてしまうような会比の変革とか、中国に進出する、あるいは中国に進出していた工場を閉鎖するなどといったこと、あるいはリスクそのものが読めないようなことに関しては、慎重なうえにも慎重に考えないといけません。

プロコン・リストをつくり、よい点と悪い点をどんどん書き出し、それぞれの【重要度とダウンサイドリスクをみんなで話 し合います。

重要度を 5 段階評価でつけていき、そして、ダウソサイドリスクを分かる範囲で書き出していくのです。

小宮一慶(著) 『ビジネスマンのための解決力養成講座
―――――――――――――――――――――★


ダウンサイドリスクについては、過去記事

 ダウンサイドリスクを見積もる

を参照してください。

また、重要度を評価する方法というのは、これも過去記事

 基準がなければ判断はできない

を参考にしてください。

つまり、直感で5段階評価みたいにしてはダメですよ。



■参考図書 『ビジネスマンのための解決力養成講座


立ち読みできます立ち読み可
ベストセラー『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』『同「数字力」養成講座』に続く第3弾!「売上げが伸びない」「利益が出ない」等々、日々ふりかかるさまざまな問題をいかに解決するか...。いま、ビジネスマンに求められる最重要スキル、それが問題解決力だ。

◆アマゾンで見る◆ ◆楽天で見る◆ ◆DMMで見る◆

ビジネスマンのための解決力養成講座
著者 :小宮一慶
楽天では見つかりませんでした
ビジネスマンのための解決力養成講座
検索 :商品検索する



●本書を引用した記事
 問題解決を進めるときにブロコン・リストを作る
 二人の責任者をつたてる
 基準がなければ判断はできない
 目標の意味より目的の意識に働きかける
 みんなで考え、独りで決める
 問題解決を妨げるもの
 ダウンサイドリスクを見積もる

●このテーマの関連図書

ビジネスマンのための「発見力」養成講座(ディスカヴァー携書)

ビジネスマンのための「数字力」養成講座(ディスカヴァー携書)

ビジネスマンのための「実行力」養成講座(ディスカヴァー携書)

ビジネスマンのための「人物力」養成講座(ディスカヴァー携書)

ビジネスマンのための「読書力」養成講座(ディスカヴァー携書)

どんな時代もサバイバルする人の「時間力」養成講座(ディスカヴァー携書)


■同じテーマの記事

なぜなぜ分析1:やっても意味が無い「なぜなぜ分析」

「なぜなぜ分析」という言葉を知らない人はあまりいないのではないかと思います。では、そのやり方は?というと結構心もとない人も見えるのではないでしょうか。やっぱり、ある手法というのは、基本的なやり方があって、そのやり方をきちんとトレーニングを受けていないとうまく使えないものです。これは、なぜなぜ分析に関する本を読むだけではな足らなくて、実際に講習などで受講してみないとうまく使えるようにはなりません。もちろん、講習を受けたからといってそうなるとか限らないですが、本で詳細を..

ミーティングチェックリスト

本日は私が使っているミーティング(打ち合わせ)で使うチェックリストを公開します。チェックリストは必須だいたい、「自分は仕事ができる」と勘違いしている人や、「仕事ができるようになりたい」と思っている人はチェックリストというものを使いません。全部頭のなかにあると思っているか、何をチェック(事前準備)するべきかがわかってません。ミーティングが必要だとおもったからミーティングを開催するのであって、人が何を言うか、どういう..

なぜなぜ分析2:原因は一直線ではない

「なぜなぜ分析」という言葉を知らない人はあまりいないのではないかと思います。では、そのやり方は?というと結構心もとない人も見えるのではないでしょうか。やっぱり、ある手法というのは、基本的なやり方があって、そのやり方をきちんとトレーニングを受けていないとうまく使えないものです。これは、なぜなぜ分析に関する本を読むだけではな足らなくて、実際に講習などで受講してみないとうまく使えるようにはなりません。もちろん、講習を受けたからといってそうなるとか限らないですが、本で詳細を..

なぜなぜ分析4:「なぜ」の段階のレベルが飛んでいる

「なぜなぜ分析」という言葉を知らない人はあまりいないのではないかと思います。では、そのやり方は?というと結構心もとない人も見えるのではないでしょうか。やっぱり、ある手法というのは、基本的なやり方があって、そのやり方をきちんとトレーニングを受けていないとうまく使えないものです。これは、なぜなぜ分析に関する本を読むだけではな足らなくて、実際に講習などで受講してみないとうまく使えるようにはなりません。もちろん、講習を受けたからといってそうなるとか限らないですが、本で詳細を..

トップダウンアプローチ

「物は言いよう」とはよく言ったもので、あるひとつの事象から、別の結論を引き出すことはそれほど難しいことはありません。政治家や思想家がよくやってますので、例はそれこそ枚挙にいとまがない状態ですね。何か話をしようとしたり、メールなど書き物をしようとしたりするときも、「物は言いよう」でどのような結論にももっていけます。ところが時々、話し始めてから結論を考える事があるようで、そうすると話しているうちに「あれ、自分は結局何がいいたんだっけ?」というのがわからなくなってしまうこと..

問題解決を進めるときにブロコン・リストを作る

プロコン・リストというのは、「よいことと悪いことの一覧表」。あまり普段の仕事では使わないですが、英語圏ではよく使われる言葉のようです。覚えておくとちょっとお得かも。ブロコン・リストここで、ご紹介するのが、問題解決策の策定のためのツールのひとつ、「プロコン・リスト」という手法です。プロコンとは、あまりなじみのないことばかもしれませんが、英字新聞などを見ていると、よく登..

PR