■プロジェクト
たとえば、プロジェクトのスケジュールを決めるときには、
××年××月に○○の販売をする
というのが最初に決められて、それに間に合うためには▲▲月に生産を開始すると決められて、▲▲月に生産を始めるためには、図面が□□月に出ていないといけない。というふうに、ゴールから逆算されて日程が決まります。
ほとんどの方は、プロジェクトにおいて、こういう考え方をしているのではないでしょうか。
■自分のゴール
ところが、いざ自分のこととなると、スタートから考え始める人がどういうわけか多いみたいです(私の周りの人だけかもしれませんが)。
つまり、
・これからは英語が必要だといわれているので、とりあえず英語教室にでも通ってみようか
・本を多読するのが出来るビジネスマンだということなので、いっぱい本を読むようにしよう
こういう視点で物事をはじめてしまう。
私の経験的に言って、こういうのはほぼ長続きしません。
一生懸命やっていても
さて、どのくらい英語が話せるようになったんだろう?
と立ち止まった時に、どのくらい進んでいるのか、遅れているのかが全く理解できないので、そのうちに飽きてしまうんですね。
受験勉強でも同じように
・1月の××大学の試験に合格する
とまず決めますよね。そこから、
・××大学の入試問題集を集めて実際にやってみる
・よく出る問題を研究して、その問題に注力する
とやった人はうまくいった人が多いようですが、
良さげな大学に入りたいので
・教科書や参考書の問題集をひたすらやる
・すべての教科をまんべんなく勉強する
とやった人よりもいい結果を出した記憶があります(もう何十年も前の話なので、いまでは違うかもしれませんが)。
ところがどういうわけか、社会人になって、目標に対して自由度が上がった時点で、そういう考え方をしなくなっちゃう場合が往々にしてあります。
私の20台がそうでした。
とにかく何か一生懸命勉強していることに陶酔して、「オレは勉強熱心なんだ」と思うことで自己満足してたりしました。
手段の目的化
のいい見本みたいですね。
当時はプログラミング言語に凝っていたので、とにかくプログラミング言語を覚えることに一生懸命になってました。アセンブラから始まって、C, C++, COBOL, Pascalなどのメジャー言語だけでなく、超マイナーな言語まで。
あらゆる言語でプログラムが作れるのが自慢で、同じ物を何種類も作って悦に入ってました(遠い目…)。
ちなみに、何の役に立ったかというと…。
ご想像のとおりです。言語オタクという評判をもらっただけでした。
■まずゴールを決める
私の時代はまだ時代の流れが早くなり始めた時期にあったので、こういった寄り道をしても、「いい経験をしたな」で住んでしまう面はあったのですが、現代のかたは、きっとそうではないでしょう。
とにかく
効率が求められる。
そういう場合には、
1年後にどうなっていたいか
を決めて、それに対して9ヶ月後の姿を決定し、6ヶ月後の状態を決めます。
そうして、いまやることを決めるんですね。そうすると一直線にゴールに向かうことができます。
やっているうちにゴールが見えてくる
というやり方も否定はしませんが、効率を考えたら
ゴールから逆算する
ほうが圧倒的に効率がいいのです。
これを実感したのは十数年前のTOEICのテストでした。
1年後、TOEICで××点をとる
そのためには1年でプラス100点必要
と決めたら、具体的にやることが見えてきたんですね。
・実際にTOEICを受験して課題を見つける
・弱いところを補強する
・強いところをより強くする
という単純なやり方です。そしてしたの2つのやり方でプラス100点が見込めるかどうかを評価する、ただこれだけです。
あとで振り返ってみた時に、どうしてこんな単純なことがいままでやれなかったんだろうと不思議に思いました。
TOEICを受験するのに
・海外へ英語の勉強に行く
・英語を話す友人を作る
という方法が、ムダとは言いませんが、決して効率はよくありません。
■アウトプットから始める
あなたがいま持っている目標は、どんな
アウトプットを出すものなのか。
これを定義して、それに見合うものだけをインプットするようにするのが最も効率がいいです。
いろんなことを知りたい
というのを否定はしませんが、
それを知って何をするのか?
がまずあると、
これからやろうとすることは、そのアウトプットに貢献するか?
という質問に答えられるようになります。
■効率を測る質問
いつも私は自分にこう問いかけるようにしています。
これが出来るようになったらどうなるのか?
この行為の期待される効果は何か?
これが、インプット効率を高める質問だと思っています。
もちろん、実生活で
効率だけを追い求めるのはちょっと人間関係を悪くすることもありますので、「
全てにおいて常に」というわけではありません。
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