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サラリーマンの仕事術

給料がちょっとだけあがるような仕事術について

転職はキャリアアップ、それともキャリアダウン?


私はこのブログシゴトコンパス~サラリーマンの仕事の羅針盤サラヒン~サラリーマンの仕事のヒントでも同じなのですが、基本、「転職」には否定的な書き方をすることが多いです。

理由は簡単、経済的にもキャリア的にも損になった事例が少なからずあったからです(自分の経験ではなく、知人や同僚の経験ですが)。

そこのところ、『「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために』という本で、著者で人材コンサルタントの常見陽平氏がうまく言い表しています。

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だが、落ち着いて考えてほしい。あなたは、転職しなくてはならないのだろうか?

別に転職しなくてもよいのではないか。

人材紹介会社に相談に行っても、「転職しないほうがいいんじやないですか?」と言われて帰ってくる人もいる。

たとえば、職場の人間関係で悩んでいるのならば、いやな上司や同僚の異動、または自分の異動によって解決する可能性はある。だが、ジャイアンやスネ夫のような「いやな奴」はどこに行ってもいるものなのである。
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働く環境や、やりたいことに関しては、中規模以上の企業であれば、異動や担当変更で解決できる可能性がある。

年収に関しても昇進・昇格を狙ったほうが、転職ほどパワーがかからずにアップする可能性がある。セクハラ・パワハラなど法に触れることに遭遇している場合は、しかるべき公的機関、部署や周囲の人に伝えて問題にするという手もある。

転職においても、新卒での就活を経て、実務経験を積んでいるのにもかかわらず、入る前と後のギャップは存在する。
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そして、再三言うが、別にやりたいことを仕事にしたところで、幸せになれるかどうかは誰も保証してくれない。

私やその周りも含め、「あの転職はなんだったの?」ということがよくある。気持ちはわかる。
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転職ですべての問題が解決するわけではない。

そんなにうまい話があるはずがない」とはよく言ったものだが、そのとおりである。

年収が高い仕事は、その分忙しくなるし、責任も重くなり、難易度も高い。社内の競争も激しい。人間関係の間題は入社してみないとわからない。

「もっとゆっくりした仕事をしたい」と思って、結婚などを機に転職する人もいるわけだが、デキる人は仕事が増えて、どこに行っても忙しくなる。転職に過剰な期待をしてほいけない。

もちろん、人生にはノリと勢いも大切だし、想いは大事にしたいのだが、本当に転職する必要があるのか?

「キャリアアップ」に焦り、転職を目的化してはいけないのだ。転職になにを期待するのか?今一度考えてもらいたいし、転職したいと思うのなら、覚悟を決めていただきたい。

常見陽平(著) 『「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために
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「キャリアアップ」などという曖昧な言葉にごまかされずに、

 自分は何をしたいんだろう
 それはどういう手段で可能なのだろう?

というのを突き詰めて考えてみると(ここらへんのやり方は別記事で書いてますのでご参照を)、いいかもしれません。

プログラミング言語に perl という言語があります。この開発者ラリー・ウォール氏が書いていたこのセリフは私の指針の一つになってます。

 やり方はいくらでもある
 There's More Than One Way To Do It


■転職はキャリアアップ?、それともキャリアダウン?


「転職」が唯一の選択肢というわけではありませんよね?
転職はとてもリスクが高い、ハズレの多いクジみたいなものかもしれません。

本書『「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために』の筆者が覚悟を決めていただきたいと言っているのは、多分こういうことなのではないかと。

少なくとも、今まで、この会社で積み上げてきたキャリアは一度チャラになります。スキルを活かすことのできる転職は可能ですが、築き上げてきた会社における人間関係はリセット。

そして私がよく書く、「仕事とは、前後の工程のに挟まれて行うもの」です。そこには、スキルだけでなく、人間関係が重要だったりします。

もちろん、当たりクジがないわけではありません。
さらに、これが全てでもありません。ある一面を言っているだけ。


■参考図書 『「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために

あなたの「自分磨き」は間違っていないか?『就活のバカヤロー』の著者が、転職、資格、自己啓発などキャリアアップにがんばる会社員の報われない現状を報告。悠々と生き残るための新たな視点を提案する!

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「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために
著者 :常見陽平

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●本書を引用した記事
 面接官の質問の真意―リーダーシップを問う
 キャリアアップって?(キャリアアップのバカヤロー)
 転職はキャリアアップ、それともキャリアダウン?
 できない人はできない

●このテーマの関連図書

僕たちはガンダムのジムである(日経ビジネス人文庫)

ウェブはバカと暇人のもの(光文社新書)

「意識高い系」という病~ソーシャル時代にはびこるバカヤロー(ベスト新書)


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